【海事代理士・過去問】令和6年_12.海上交通安全法③

法令別過去問
3.海上交通安全法に関する次の文章群(1)〜(3)における①及び②の正誤について、正しい組み合わせを表の1〜4から選び、その番号を解答欄に記入せよ。(3点)

(1)
① 巨大船であることを示す灯火及び標識は、国土交通省令において、灯火は毎分180回以上200回以下のせん光を発する緑色の全周灯1個、標識は黒色の円筒形の形象物1個と定められている。
② 長さ190メートルの貨物船(危険物は積載していない)は巨大船にはあたらないため、浦賀水道航路を航行しようとするとき、船長は、あらかじめ、国土交通省令で定める事項(船舶の名称等)を海上保安庁長官に通報する必要はない。

1①正②正
①正②誤
①誤②正
①誤②誤

【模範解答】 「 4 ①誤・②誤 」

【かってに解説】 
① 海上交通安全法27条1項、海上交通安全法施行規則22条によれば、巨大船の標識は円筒形の形象物2個であるため❌️になります。

(巨大船及び危険物積載船の灯火等)
第二十七条 巨大船及び危険物積載船は、航行し、停留し、又はびよう泊をしているときは、国土交通省令で定めるところにより灯火又は標識を表示しなければならない。

【海上交通安全法施行規則】
(巨大船及び危険物積載船の灯火等)
第二十二条 法第二十七条第一項の規定による灯火又は標識の表示は、次の表の上欄に掲げる船舶の区分に応じ、夜間は、それぞれ同表の中欄に掲げる灯火を、昼間は、それぞれ同表の下欄に掲げる標識を最も見えやすい場所に表示することによりしなければならない。

船舶灯火標識
巨大船少なくとも二海里の視認距離を有し、一定の間隔で毎分180回以上200回以下のせん光を発する緑色の全周灯一個その直径が0.6メートル以上であり、その高さが直径の2バイである黒色の円筒形の形象物二個で1.5メートル以上隔てて垂直線以上に連掲されたもの(略)
危険物積載船(略)(略)
漢数字をローマ数字に変えています。

② 海上交通安全法22条2号、海上交通安全法施行規則10条の規定により、浦賀水道航路を航行する160メートル以上の船舶は巨大船に準じた通報が必要となりますので、❌️になります。

【海上交通安全法施行規則】
(巨大船に準じて航行に関する通報を行う船舶)
第十条 法第二十二条第二号の国土交通省令で定める長さは、次の表の上欄に掲げる航路ごとに同表の下欄に掲げるとおりとする。

航路の名称長さ
浦賀水道航路160メートル
中ノ瀬航路160メートル
伊良湖水道航路130メートル
明石海峡航路160メートル
備讃瀬戸東航路160メートル
宇高東航路160メートル
宇高西航路160メートル
備讃瀬戸北航路160メートル
備讃瀬戸南航路160メートル
水島航路70メートル
来島海峡航路160メートル
漢数字をローマ数字にしています。

(2)
① この法律で定める航路を航行する義務を課せられているのは、長さ50メートル以上の船舶であるが、この長さとは、海上衝突予防法に規定する長さの意義と同じであり、船舶の全長をいう。
②この法律で定める航路又はその周辺の政令で定める海域において工事又は作業をしようとする者は、海上保安庁長官の許可を受けなければならない。

1①正②正
①正②誤
①誤②正
①誤②誤

【模範解答】 「 1 ①正・②正 」

【かってに解説】 
① 海上交通安全法4条、施行規則3条の規定の通りで⭕️になります。

(航路航行義務)
第四条 長さが国土交通省令で定める長さ以上である船舶は、航路の附近にある国土交通省令で定める二の地点の間を航行しようとするときは、国土交通省令で定めるところにより、当該航路又はその区間をこれに沿つて航行しなければならない。ただし、海難を避けるため又は人命若しくは他の船舶を救助するためやむを得ない事由があるときは、この限りでない。

【海上交通安全法施行規則】
(航路航行義務)
第三条 長さが五十メートル以上の船舶は、別表第一各号の中欄に掲げるイの地点とロの地点との間を航行しようとするとき(同表第四号、第五号及び第十二号から第十七号までの中欄に掲げるイの地点とロの地点との間を航行しようとする場合にあつては、当該イの地点から当該ロの地点の方向に航行しようとするときに限る。)は、当該各号の下欄に掲げる航路の区間をこれに沿つて航行しなければならない。ただし、海洋の調査その他の用務を行なうための船舶で法第四条本文の規定による交通方法に従わないで航行することがやむを得ないと当該用務が行なわれる海域を管轄する海上保安部の長が認めたものが航行しようとするとき、又は同条ただし書に該当するときは、この限りでない。

(3)
① 伊勢湾において、この法律で定める航路は、伊良湖水道航路のみである。
② この法律で定める速力制限のある航路の区間において、航路を横断する船舶であっても、定められた速力を超えてはならない。

1①正②正
①正②誤
①誤②正
①誤②誤

【模範解答】 「 2 ①正・②誤 」

【かってに解説】 
① 海上交通安全法2条1項、施行令3条、施行令別表第二の規定のとおり、⭕️になります。

(定義)
第二条 この法律において「航路」とは、別表に掲げる海域における船舶の通路として政令で定める海域をいい、その名称は同表に掲げるとおりとする。

【海上交通安全法施行令】
(航路)
第三条 法第二条第一項の政令で定める海域は、別表第二に掲げる海域とする。

航路の名称航路の海域
伊良湖水道航路次に掲げる地点を順次に結んだ線及び第一号に掲げる地点と第四号に掲げる地点とを結んだ線により囲まれた海域
一 神島灯台(北緯三四度三二分五五秒東経一三六度五九分一一秒)から九一度二、三四〇メートルの地点
二 神島灯台から三五〇度二、六九〇メートルの地点
三 伊良湖岬灯台(北緯三四度三四分四六秒東経一三七度五八秒)から二七二度三〇分二、四〇〇メートルの地点
四 伊良湖岬灯台から一七一度二、六一〇メートルの地点

② 海上交通安全法5条の規定によれば、航路を横断する場合は省令で定める速力を超える航行が可能であるので、❌️になります。

(速力の制限)
第五条 国土交通省令で定める航路の区間においては、船舶は、当該航路を横断する場合を除き、当該区間ごとに国土交通省令で定める速力(対水速力をいう。以下同じ。)を超える速力で航行してはならない。ただし、海難を避けるため又は人命若しくは他の船舶を救助するためやむを得ない事由があるときは、この限りでない。

タイトルとURLをコピーしました