【海事代理士・過去問】令和7年_12.海上交通安全法②

法令別過去問
2.次の①〜⑥に掲げる海上交通安全法の規定のうち、正しいものを3つ選び、解答欄に記入せよ。(3点)

① 航路及びその周辺の海域以外の海域において、漁具を設置しようとする者は、海上保安庁長官に届け出なければならない。

【模範解答】 「 ❌️ 」

【かってに解説】 海上交通安全法41条1項但書に、届出不要の行為が省令で定められていることが規定されています。海上交通安全法施行規則26条1号、24条2号の規定により、漁具の設置は届出は不要になるので、誤りになります。

【海上交通安全法】
(航路及びその周辺の海域以外の海域における工事等)
第四十一条 次の各号のいずれかに該当する者は、あらかじめ、当該各号に掲げる行為をする旨を海上保安庁長官に届け出なければならない。ただし、通常の管理行為、軽易な行為その他の行為で国土交通省令で定めるものについては、この限りでない。
(以下略)

【海上交通安全法施行規則】
(届出を要しない行為)
第二十六条 法第四十一条第一項ただし書の国土交通省令で定める行為は、次に掲げる行為とする。
一 第二十四条各号に掲げる行為

(許可を要しない行為)
第二十四条 法第四十条第一項ただし書の国土交通省令で定める行為は、次に掲げる行為とする。
一 人命又は船舶の急迫した危難を避けるために行なわれる仮工作物の設置その他の応急措置として必要とされる行為
二 漁具の設置その他漁業を行なうために必要とされる行為
三 海面の最高水面からの高さが六十五メートルをこえる空域における行為
四 海底下五メートルをこえる地下における行為

② 伊良湖水道航路において、巨大船と長さ130メートル以上の船舶(巨大船を除く。)とが行会うことが予想される場合、海上保安庁長官は航路外での待機を指示することができる。

【模範解答】 「 ⭕️ 」

【かってに解説】 海上交通安全法10条の2、海上交通安全法施行規則8条2項の規定のとおりです。

【海上交通安全法】
(航路外での待機の指示)
第十条の二 海上保安庁長官は、地形、潮流その他の自然的条件及び船舶交通の状況を勘案して、航路を航行する船舶の航行に危険を生ずるおそれのあるものとして航路ごとに国土交通省令で定める場合において、航路を航行し、又は航行しようとする船舶の危険を防止するため必要があると認めるときは、当該船舶に対し、国土交通省令で定めるところにより、当該危険を防止するため必要な間航路外で待機すべき旨を指示することができる

【海上交通安全法施行規則】
第八条 法第十条の二の規定による指示は、次の表の上欄に掲げる航路ごとに、同表の下欄に掲げる場合において、海上保安庁長官が告示で定めるところにより、VHF無線電話その他の適切な方法により行うものとする。
2 前項に定めるもののほか、伊良湖水道航路内において巨大船と長さ百三十メートル以上の船舶(巨大船を除く。)とが行き会うことが予想される場合及び水島航路内において巨大船と長さ七十メートル以上の船舶(巨大船を除く。)とが行き会うことが予想される場合には、法第十条の二の規定による指示は、次の表の上欄に掲げる航路ごとに、海上保安庁長官が告示で定めるところによりVHF無線電話その他の適切な方法により行うとともに、同表の中欄に掲げる信号の方法により行うものとする。この場合において、同欄に掲げる信号の意味は、それぞれ同表の下欄に掲げるとおりとする。

③ 海上保安庁長官は、長さ250メートル以上の巨大船又は危険物積載船である巨大船に対して、進路を警戒する船舶の配備を指示することができる。

【模範解答】 「 ⭕️ 」

【かってに解説】 海上交通安全法23条、海上交通安全法施行規則15条1項5号の規定のとおりです。

【海上交通安全法】
(巨大船等に対する指示)
第二十三条 海上保安庁長官は、前条各号に掲げる船舶(以下「巨大船等」という。)の航路における航行に伴い生ずるおそれのある船舶交通の危険を防止するため必要があると認めるときは、当該巨大船等の船長に対し、国土交通省令で定めるところにより、航行予定時刻の変更、進路を警戒する船舶の配備その他当該巨大船等の運航に関し必要な事項を指示することができる。

【海上交通安全法施行規則】
(巨大船等に対する指示)
第十五条 法第二十三条の規定により巨大船等の運航に関し指示することができる事項は、次に掲げる事項とする。
(一〜四略)
五 長さ二百五十メートル以上の巨大船又は危険物積載船である巨大船にあつては、進路を警戒する船舶の配備
(以下略)

④ 危険物積載船が航路を航行しようとするときには、当該船舶の船長は、海上保安庁長官に通報しなければならず、その通報した事項に関し変更があったときに行う通報はFAXによることができる。

【模範解答】 「 ❌️ 」

【かってに解説】 「巨大船等の航行に関する通報の方法に関する告示」3条1項の規定により、変更の際の通報は「無線通信」か「電話」で行うので、誤りになります。

(変更の際の通報の方法)
第三条 規則第十四条第一項又は第二項の規定による通報のうち通報した事項に関する変
更に係るものは、日本語(日本語を用いることができない場合は、英語)を用いて次の各号のいずれかに掲げる方法により行うものとする。
無線通信により、変更に係る航路ごとに別表第一に掲げる海上保安庁所属の海岸局を
それぞれ同表の聴守周波数の欄に掲げる周波数を使用して呼出し、これと連絡すること
(VHF無線電話によることができる場合は、これによるものとし、この場合にあつては、
当該航路に係る管制を担当する者への接続を依頼するものとする。)。
電話により、変更に係る航路ごとに規則第十四条第四項各号に掲げる海上保安庁の事
務所と連絡すること。

⑤ この法律の適用海域を航行中の船舶は、政令で定める灯火又は標識を適切に表示した緊急用務を行う船舶の進路を避けなければならない。

【模範解答】 「 ❌️

【かってに解説】 海上交通安全法6条の2の規定により、進路を避けるのではなく、追い越しを禁止しているので、誤りとなります。

【海上交通安全法】
(追越しの禁止)
第六条の二 国土交通省令で定める航路の区間をこれに沿つて航行している船舶は、当該区間をこれに沿つて航行している他の船舶(漁ろう船等その他著しく遅い速力で航行している船舶として国土交通省令で定める船舶を除く。)を追い越してはならない。ただし、海難を避けるため又は人命若しくは他の船舶を救助するためやむを得ない事由があるときは、この限りでない。

【海上交通安全法施行規則】
(追越しの禁止)
第五条の二 
(①略)
2 法第六条の二の国土交通省令で定める船舶は、海上交通安全法施行令(昭和四十八年政令第五号。以下「令」という。)第五条に規定する緊急用務を行うための船舶であつて、当該緊急用務を行うために航路を著しく遅い速力で航行している船舶、順潮の場合にその速力に潮流の速度を加えた速度が四ノット未満で航行している船舶及び逆潮の場合にその速力から潮流の速度を減じた速度が四ノット未満で航行している船舶とする。

⑥ 海上保安庁長官は、非常災害発生周知措置をとったときは、船舶交通の危険を防止するため必要な限度において、指定海域の境界付近にある船舶を対象に当該境界付近から退去することを命じることができる。

【模範解答】 「 ⭕️

【かってに解説】 海上交通安全法39条2号の規定のとおりです。

(非常災害発生周知措置がとられた際の航行制限等)
第三十九条 海上保安庁長官は、非常災害発生周知措置をとつたときは、非常災害解除周知措置をとるまでの間、船舶交通の危険を防止するため必要な限度において、次に掲げる措置をとることができる。
一 当該非常災害発生周知措置に係る指定海域に進行してくる船舶の航行を制限し、又は禁止すること。
二 当該指定海域の境界付近にある船舶に対し、停泊する場所若しくは方法を指定し、移動を制限し、又は当該境界付近から退去することを命ずること
三 当該指定海域にある船舶に対し、停泊する場所若しくは方法を指定し、移動を制限し、当該指定海域内における移動を命じ、又は当該指定海域から退去することを命ずること。

というわけで、正解は「 ②・③・⑥ 」になります。

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