【海事代理士・過去問】令和7年_9.港湾運送事業法①

法令別過去問
1.次の(1)〜(5)のそれぞれにおける法令の規定を参照した①及び②の文章の正誤について、正しい組合せを選択肢ア〜エから選び、解答欄に記入せよ。(5点)

(1)
① 一般港湾運送事業とは、荷主又は船舶運航事業者の委託を受け、港湾においてする船舶への貨物の積込又は船舶からの貨物の取卸及び船積貨物の積込又は陸揚を行うに際してするその貨物の箇数の計算又は受渡の証明を一貫して行う行為を行う事業をいう。

② 「港湾運送事業」とは、営利を目的として港湾運送を行う事業のみをいう。

ア ①正・②正
イ ①正・②誤
ウ ①誤・②正
エ ①誤・②誤

【模範解答】 「  (①誤・②誤) 」

【かってに解説】 
①:❌️ 港湾運送事業法2条1項の規定によれば、①の内容は「港湾運送」についての規定であるため、誤りになります。

(定義)
第二条 この法律で「港湾運送」とは、他人の需要に応じて行う行為であつて次に掲げるものをいう。
一 荷主又は船舶運航事業者の委託を受け、船舶により運送された貨物の港湾における船舶からの受取若しくは荷主への引渡又は船舶により運送されるべき貨物の港湾における船舶への引渡若しくは荷主からの受取にあわせてこれらの行為に先行し又は後続する次号から第五号までに掲げる行為を一貫して行う行為
(以下略)

②:❌️ 港湾運送事業法2条2項の規定によれば、「港湾運送事業」は、営利目的でなくても港湾運送業務を行えば「港湾運送事業」に含まれるので、誤りとなります。

(定義)
第二条
(①略)
2 この法律で「港湾運送事業」とは、営利を目的とするとしないとを問わず港湾運送を行う事業をいう。
(以下略)

(2)
① 港湾運送事業者は、事業計画を変更しようとするときは、必ず国土交通大臣の認可を受けなければならない。

② 公職選挙法の規定に違反して、罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない者である場合は、港湾運送事業の許可を受けることができない。

ア ①正・②正
イ ①正・②誤
ウ ①誤・②正
エ ①誤・②誤

【模範解答】 「 (①誤・②誤) 」

【かってに解説】 
①:❌️ 港湾運送事業法17条1項の規定によれば、軽微変更であれば認可は不要なので、誤りになります。

(事業計画の変更)
第十七条 港湾運送事業者は、事業計画を変更しようとするときは、国土交通大臣の認可を受けなければならない。但し、国土交通省令で定める軽微な事項に係る変更については、この限りでない。
(②③略)

②:❌️ 港湾運送事業法6条2項1号の規定により、欠格事由は「拘禁刑以上の刑」に処されたことが前提になるので、②のような罰金刑では該当しないので誤りになります。

(許可基準)
第六条 
(①略)
2 国土交通大臣は、前項の規定により審査した結果、その申請が同項の基準に適合していると認めたときは、申請者が次の各号のいずれかに該当する場合を除いて、港湾運送事業の許可をしなければならない。
一 拘禁刑以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から五年を経過しない者
(以下略)

(3)
① 港湾運送事業を経営する法人の合併及び分割は、国土交通大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。ただし、港湾運送事業を経営する法人が港湾運送事業を行わない法人を合併する場合又は分割により港湾運送事業を承継させない場合は、この限りでない。

② 港湾荷役事業、はしけ運送事業、いかだ運送事業の許可を受けた者は、各月中に引き受けた港湾運送(他の港湾運送事業者から引き受けたものを除く。)については、その全部を自ら行わなければならない。

ア ①正・②正
イ ①正・②誤
ウ ①誤・②正
エ ①誤・②誤

【模範解答】 「(①正・②誤)」

【かってに解説】 
①:⭕️ 港湾運送事業法18条2項の規定のとおりで、⭕️になります。

(事業の譲渡及び譲受の認可等)
第十八条 
(①略)
2 港湾運送事業を経営する法人の合併及び分割は、国土交通大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。ただし、港湾運送事業を経営する法人が港湾運送事業を行わない法人を合併する場合又は分割により港湾運送事業を承継させない場合は、この限りでない。
(③〜⑥略)

②:❌️ 港湾運送事業法16条3項の規定によれば、各月中に引き受けた港湾運送を全部自ら行わなければならないわけではなく、自ら行わなければならないのは引き受けた貨物の70%になるので、誤りになります。

【港湾運送事業法】
(下請の制限)
第十六条 
(①②略)
3 第三条第二号から第四号までに掲げる港湾運送事業(以下「港湾荷役事業等」という。)の許可を受けた者は、各月中に引き受けた港湾運送(他の港湾運送事業者から引き受けたものを除く。)については、少なくとも、当該月中に引き受けた港湾運送に係る貨物量に第一項の国土交通省令で定める率を乗じて得た貨物量の貨物に係る港湾運送を自ら行わなければならない。
(④〜⑥略)

【港湾運送事業法施行規則】
(直営率)
第十一条 法第十六条第一項の国土交通省令で定める率は、七十パーセントとする。

(4)
① 港湾運送事業者は、天災その他やむを得ない事由がある場合の外、事業計画に定めるところに従い、その業務を行わなければならない。

② 国土交通大臣は、港湾運送事業者の事業について利用者の利便その他公共の利益を阻害している事実があると認めるときは、当該港湾運送事業者に対し、事業計画の変更その他の事業の運営を改善するために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

ア ①正・②正
イ ①正・②誤
ウ ①誤・②正
エ ①誤・②誤

【模範解答】 「 (①正・②正)」

【かってに解説】 
①:⭕️ 港湾運送事業法17条の2第1項の規定のとおりです。

(事業計画に定める業務の確保)
第十七条の二 港湾運送事業者は、天災その他やむを得ない事由がある場合の外、事業計画に定めるところに従い、その業務を行わなければならない。
(②略)

②:⭕️ 港湾運送事業法21条の規定のとおりです。

(事業改善命令)
第二十一条 国土交通大臣は、港湾運送事業者の事業について利用者の利便その他公共の利益を阻害している事実があると認めるときは、当該港湾運送事業者に対し、事業計画の変更その他の事業の運営を改善するために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

(5)
① 港湾運送関連事業者は、国土交通省令で定めるところにより、港湾ごとに、料金を定め、その実施後に、国土交通大臣に届け出なければならない。これを変更したときも、同様とする。

② 港湾荷役事業の許可を受けた者は、抵当権の目的とするため、港湾運送事業財団を設けることができる。

ア ①正・②正
イ ①正・②誤
ウ ①誤・②正
エ ①誤・②誤

【模範解答】 「 (①誤・②正)

【かってに解説】 
①:❌️ 港湾運送事業法22条の3第1項の規定によれば、課金の実施後ではなく実施前に届け出しなければならないので、誤りになります。

(料金)
第二十二条の三 港湾運送関連事業者は、国土交通省令で定めるところにより、港湾ごとに、料金を定め、その実施に、国土交通大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
(②略)

②:⭕️ 港湾運送事業法23条の規定のとおりです。

(港湾運送事業財団の設定)
第二十三条 一般港湾運送事業等の許可を受けた者(以下この章において「一般港湾運送事業者等」という。)は、抵当権の目的とするため、港湾運送事業財団を設けることができる。

一般港湾運送事業等」とは、4条の規定によれば、3条1号から4号に掲げる港湾運送事業のことで、「一般港湾運送事業」「港湾荷役事業」「はしけ運送事業」「いかだ運送事業」のことになります。

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