共同海損(きょうどうかいそん)とは?

共同海損(きょうどうかいそん)とは、
船が海上で困難な状況に遭遇したとき、その損害を船主や荷主など、関係者全員で分担して負担し合う仕組みです。
例えば、船が嵐や事故に遭ったとき、その損害を一人の当事者が全て負うのではなく、
事前に決められた契約に基づいて、関係者全員で損害を公平に分担することになります。
フランシス・スコット・キー橋崩落事故と共同海損

2024年3月、アメリカのメリーランド州にあるフランシス・スコット・キー橋が、貨物船との衝突によって一部が崩落した事故が発生しました。
この事故を理解するために、共同海損という仕組みを使って説明します。
事故の概要
2024年3月26日、アメリカ・メリーランド州ボルチモアを出港したシンガポール船籍のコンテナ船「ダリ」が、出港直後に推進力を喪失し制御不能になったとして、緊急に投錨したが、約40分後に時速8ノットでフランシス・スコット・キー橋の支柱に衝突しました。
この衝突により、橋の一部が崩落し、橋にいた建設作業員が巻き込まれ死傷者が発生しました。
事故のシナリオと共同海損の適用
この事故が共同海損に該当する場合、次のような場面が考えられます:
- 船が橋に衝突して損害を与えた場合
例えば、貨物船がフランシス・スコット・キー橋に衝突してその一部が崩れた場合、その損害(橋の修理費用など)は、船主や荷主が協力して負担することになります。
もし貨物船が事故を防ぐために、貨物の一部を海に投げ捨てたりしていた場合、その投げ捨てた貨物の損害も共同で負担することになります。 - 船舶の修理費用や事故後の対応
もし貨物船も損傷していた場合、その修理費用も共同海損として、船主や荷主が分担することになります。
ここで重要なのは、損害が発生したからと言って、すべての負担を一人の当事者が背負うのではなく、関係者全員でそのリスクを公平に分ける点です。
共同海損の目的とメリット
- 公平な負担:もし船舶の航行中に事故や緊急事態が発生し、船主が危機的な状況を避けるために貨物を投げ捨てたりした場合、その損失を荷主や他の関係者と分担する仕組みです。これにより、リスクを公平に負担できます。
- 事故後の調整:事故が起きたとき、関係者は共同海損のルールに基づいて損害を分担するので、後から揉めることなく解決できます。
まとめ
フランシス・スコット・キー橋崩落事故の場合、貨物船が橋に衝突して損害が生じた場合、その損害(橋の修理費用や投げ捨てた貨物の損害)は船主や荷主などが共同で負担する仕組みが「共同海損」になります。
この仕組みによって、事故の際に損害を公平に分担し、すべての関係者が適切にリスクをシェアできるようになっています。
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