次の条件下において、船舶職員及び小型船舶操縦者法施行規則の規定により必要な乗船履歴として認められる期間を解答欄に記入せよ。この際、下記中①〜④の履歴について、合算したものを解答するものとする。
なお、下記中に記載された履歴に係る船舶は、いずれも船舶職員及び小型船舶操縦者法が適用されているものとする。(3点)
(条件)
令和6年9月1日を試験開始期日とする三級海技士(航海)試験(身体検査及び口述試験)を受けようとするに当たり、令和6年9月1日時点で年齢が38際であり、以下の①〜④のみ経験を有している。
① 19歳から21歳までの間に、甲板部の航海当直部員として、甲区域内において従業する総トン数49トンの漁船に乗り組み、船舶の運航に関する職務を9月行った履歴
② 22歳から24歳までの間に、甲板部の航海当直部員として、丙区域内において従業する総トン数49トンの漁船に乗り組み、船舶の運航に関する職務を9月行った履歴
③ 27歳から30歳までの間に、甲板部の航海当直部員として、沿海区域を航行区域とする総トン数1,600トンの旅客船に乗り組み、船舶の運航に関する職務を1年8月行った履歴
④ 四級海技士(航海)の資格についての海技免許を受けた後、32歳から35歳までの間に、沿海区域を航行区域とする総トン数499トンの貨物船に乗り組み、一等航海士の職務を7月行った履歴
【参考】
| 船舶 | 期間 | 資格 | 職務 |
| ・総トン数千六百トン以上の沿海区域を航行区域とする船舶 ・総トン数二十トン以上の近海区域若しくは遠洋区域を航行区域とする船舶 ・総トン数二十トン以上の乙区域若しくは甲区域内において従業する漁船 | 三年以上 | ー | 船舶の運航 |
| ・総トン数五百トン以上の沿海区域を航行区域とする船舶 ・総トン数二十トン以上の近海区域若しくは遠洋区域を航行区域とする船舶 ・総トン数二十トン以上の乙区域若しくは甲区域内において従業する漁船 | 二年以上 | 四級海技士(航海) | 航海士 (一等航海士を除く) |
| ・総トン数二百トン以上の沿海区域を航行区域とする船舶 ・総トン数二十トン以上の近海区域若しくは遠洋区域を航行区域とする船舶 ・総トン数二百トン以上の丙区域内において従業する漁船 ・総トン数二十トン以上の乙区域若しくは甲区域内において従業する漁船 | 一年以上 | 四級海技士 (航海) | 船長又は 一等航海士 |
| ・第一種近代化船 ・第二種近代化船 ・第三種近代化船 ・第四種近代化船 | 六月以上 | 船橋当直三級海技士(航海) | 運航士 |
【模範解答】 「3年5月(41月)」
【かってに解説】 毎年恒例「異なる乗船履歴の合算」問題です。
まずは乗船履歴として認められる履歴のおさらいをしましょう。
【乗船履歴として認められる履歴】
(1) 15歳以降の履歴(施行規則29条1号)
(2) 試験開始期日前15年以内の履歴(施行規則29条2号)
(3) 試験開始期日前5年以内の履歴が1日以上ある(施行規則24条3項)
まず確認です。現在38歳ですので、
[1] 15年以内となると、38歳ー15年=23歳以降の履歴であること
[2] 5年以内となると、38歳ー5年=33歳以降の履歴が1日以上あること
これがポイントになります。
では、問題の【条件】①〜④をみてみましょう。
① 23歳以前の履歴であるので❌️
② 22歳〜24歳の履歴で、一部23歳以降ではありますが、乗り組んでいた船舶が丙区域内で従業する漁船ですが、総トン数が49トンしかないですし、職務も該当しないので❌️
③ この条件はクリアできています(しかし必要な期間は3年以上)
④ この条件もクリアできています(しかし必要な期間は1年以上)
ここで登場する「異なる乗船履歴の合算」です。船舶職員及び小型船舶操縦者法施行規則31条の規定です。
(異なる乗船履歴の合算)
第三十一条 一の資格についての海技試験に対し、別表第五の乗船履歴中期間の欄に定める必要な乗船期間に達しない二以上の異なる乗船履歴を有するときは、それぞれの期間の欄に定める最短乗船期間の比例により、いずれか最短乗船期間の長い方の履歴に換算して、これを通算することができる。
③:④の必要乗船期間の比率は3年:1年→3:1です。
ですので、必要乗船期間の長い③の履歴(1年8月=20月)に、④の履歴を比例させて合算します。(④の履歴7月×3=21月)
よって、合算された乗船履歴は20月+21月=41月(3年5月)となります。


