【海事代理士・過去問】令和6年_3.商法①

法令別過去問
1.次の文章は商法の条文である。___に入る適切な語句を漢字又は漢数字で、解答欄に楷書ではっきりと丁寧に記入せよ。(5点)

(1)船舶の属具目録に記載したものは、その___と推定する。

【模範解答】 「従物

【かってに解説】 商法685条の規定のとおりです。

(従物の推定等)
第六百八十五条  船舶の属具目録に記載した物は、その従物と推定する。(②略)

【属具目録】
船舶の本体に付属する器具や従物(碇錨・羅針盤など)を「属具(ぞくぐ)」といい、それを船舶毎に一覧表にしたものが属具目録です。
従物は、主物(ここでいう船舶)の効用を助けるために付属させられた物のことです。
船長は、属具目録を船内に備えつけなければなりません。(710条)

(2)荷送人は、___期間内に、運送に必要な書類を船長に交付しなければならない。

【模範解答】 「船積」

【かってに解説】 商法738条の規定のとおりです。
平成31年4月施行の商法改正で規定されました。

(船長に対する必要書類の交付)
第七百三十八条 荷送人は、船積期間内に、運送に必要な書類を船長に交付しなければならない。

(3)積荷等の全部又は一部が救助されたときは、当該積荷等の___は、当該積荷等をもって救助料に係る債務を弁済する責任を負う。

【模範解答】 「所有者

【かってに解説】 商法804条の規定のとおりです。

(積荷等の所有者の責任)
第八百四条 積荷等の全部又は一部が救助されたときは、当該積荷等の所有者は、当該積荷等をもって救助料に係る債務を弁済する責任を負う。

(4)共同海損の分担に基づく債権は、その計算が終了したときから___年間行使しないときは、時効によって消滅する。

【模範解答】 「

【かってに解説】 商法812条の規定のとおり、共同海損に基づく債権は、計算が終了したときから1年間行使しないと時効消滅します。

(共同海損の分担に基づく債権の消滅時効)
第八百十二条 共同海損の分担に基づく債権は、その計算が終了した時から年間行使しないときは、時効によって消滅する。

【共同海損】
船舶が事故に遭遇した場合に、共同の安全のために支出した救助費などの費用や船体・積荷を犠牲にした損害を共同海損費用といいます。これを本来得る予定であった利益額に応じて船主・用船者・荷主などで公平に分配して負担しようという制度のことです。

(5)登記した船舶は、___の目的とすることができない。

【模範解答】 「質権

【かってに解説】 商法849条の規定のとおりです。

(質権設定の禁止)
第八百四十九条 登記した船舶は、質権の目的とすることができない。

【質権】は、民法上の約定担保物権で、当事者の合意と、目的物の債権者への引渡しが必要になります。(要物契約といいます)債権者(質権者)は、目的物を用法に従い使用・収益することができますが、商法の規定で、登記した船舶を質物にすることは禁止されています。
(ちなみに抵当権の目的とすることは可能です。)

昨年まではなかったと思うのですが、用語記述の問題について、
「解答欄に楷書ではっきりと丁寧に記入せよ」というくどいくらいの文言で出題されています。これによって読みづらい解答については不正解とされる可能性が高くなりました。また「漢字又は漢数字」との指示があるのにひらがなで書いたり、ローマ数字を使ったりすると不正解になると思いますので、問題の指示もしっかり確認して解答するように心がけましょう!!

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