毎年必ず問われる形式2つをチェックしましょう!
海事代理士受験生のみなさま、こんにちは。
令和6年口述試験対策になるかもしれない船舶法の過去問検討です。
船舶法は平成22年から令和5年までの過去問をザクッとチェックしました。
船舶法は、結構出題される内容が絞り込まれているようです。
その中でも、毎年必ず問われていると言える質問形式が2つあります。
この2つは必ずチェックしましょう。以下をご参照ください。
(今回もかなり長いです、すみません・・・)

その1.手続を順に説明する
「○○の手続を(誰が、どこに、何をすべきか)順に述べよ」と質問される問題です。
5.6パターンくらいあるのですが、大まかな手続きの流れは同じなので、記憶しやすいと思います。
流れをイメージしながら覚えてしまいましょう。
出題年度:平成22年、平成24年、平成26〜29年、令和元年、令和3年、令和4年
出題例:日本船舶を取得してから船舶国籍証書の交付を受けるまでの所要の手続(誰が、どこに、何をすべきか)を順にお答えください。
① 船舶所有者は
② 日本国内に船籍港を定め
③ 船籍港を管轄する管海官庁に
④ 当該船舶の総トン数の測度を申請しなければならない
⑤ (測度を実施し船舶件名書謄本等が交付された後)船籍港を管轄する登記所に
⑥ 当該船舶の所有権の保存登記を申請しなければならない
⑦ (登記を行い登記済証交付後)管海官庁に
⑧ 当該船舶の登録を申請しなければならない
出題年度:平成22年〜24年、平成26年〜令和元年、令和2年、令和4年、令和5年
出題例:船舶国籍証書の交付を受けている船舶の総トン数に変更があった場合の手続(誰が、どこに、何をすべきか)を順に述べよ。
① 船舶所有者は
② 船籍港を管轄する管海官庁に
③ 総トン数の改測を申請しなければならない
④(改測後)管海官庁に
⑤ 変更登録を申請しなければならない
⑥ 変更登録申請と同時に
⑦ 船舶国籍証書の書換を申請しなければならない
⑧(書換後は遅滞なく)書換前の船舶国籍証書を返還しなければならない
出題年度:平成22年、平成23年、平成26年、平成27年、平成29年、令和元年〜3年、令和5年
出題例:船舶国籍証書の交付を受けている船舶が譲渡された場合の手続(誰が、どこに、何をすべきか)を順に述べよ。
① 新たな所有者(譲受人)は
② 船籍港を管轄する登記所に
③ 所有権移転の登記を申請(→登記→登記済証交付)
④ 管海官庁に
⑤ 変更登録を申請
⑥ 変更登録申請と同時に
⑦ 船舶国籍証書の書換を申請
⑧(書換後は遅滞なく)書換前の船舶国籍証書を返還
出題年度:平成27年、令和5年
出題例:船舶国籍証書の交付を受けている船舶の所有者の氏名又は名称に変更があった場合の手続(誰が、どこに、何をすべきか)を順に述べよ。
① 船舶所有者は
② 船籍港を管轄する登記所に
③ 所有者氏名または名称の変更の登記を申請(→登記→登記済証交付)
④ 管海官庁に
⑤ 変更登録を申請
⑥ 変更登録申請と同時に
⑦ 船舶国籍証書の書換を申請
⑧(書換後は遅滞なく)書換前の船舶国籍証書を返還
出題年度:平成22年〜24年、平成26年、平成29年、平成30年、令和2〜4年
出題例:船舶国籍証書の交付を受けている船舶の所有者の住所に変更があった場合の手続(誰が、どこに、何をすべきか)を順にお答えください。
① 船舶所有者は
② 船籍港を管轄する登記所に
③ 所有者住所の変更の登記を申請しなければならない
④ (登記後)管海官庁に
⑤ 変更登録を申請しなければならない
⑥ 変更登録申請と同時に
⑦ 船舶国籍証書の書換を申請しなければならない
⑧ (書換後は遅滞なく)書換前の船舶国籍証書を返還しなければならない
いずれにせよ、なにか変更があった時は、
①申請時の船舶所有者が、
②変更事項について船舶登記の変更登記をする。(船籍港の登記所)
③登記が完了したら管海官庁に変更登録・船舶国籍証書の書換を申請。
④船舶国籍証書の書換が完了したら、前のものを返却する。
が、大まかな共通の流れです。
あとは部分的にアレンジをすればOK!です。
その2.手数料の納付方法
「○○する場合の手数料の納付方法をお答えください」という問題形式質問です。
どれも「手数料額に相当する収入印紙を貼付し納付する」のですが、
その貼付するものが「手数料納付書」と「申請書」の2パターンがあります。
どちらがどっちになるのか、整理しておきましょう!
出題年度:平成23年、平成24年、令和4年
出題例:管海官庁の窓口において船籍港の変更の登録を申請する場合の手数料の納付方法をお答えください。
① 手数料納付書に
② 手数料額に相当する収入印紙を貼付し納付する
出題年度:平成27年、令和3年、令和5年
出題例:日本国内で総トン数の改測を受けた場合の管海官庁の窓口における手数料納付方法を述べよ
① (測度)手数料納付書に
② 手数料額に相当する収入印紙を貼付し納付する
出題年度:平成26年、平成27年、令和2年、令和3年、令和5年
出題例:管海官庁の窓口において総トン数計算書の謄本の交付を申請する場合の手数料の納付方式を述べよ
① 申請書に
② 手数料額に相当する収入印紙を貼付し納付する
出題年度:平成27年、令和2年、令和4年
出題例:管海官庁の窓口において船舶国籍証書の交付を申請する場合の手数料の納付方法をお答えください。
① 手数料納付書に
② 手数料額に相当する収入印紙を貼付し納付する
出題年度:平成22年〜24年、平成26年、令和4年
出題例:管海官庁の窓口において、船舶原簿の閲覧を申請する場合の手数料の納付方法をお答えください。
① 申請書に
② 手数料額に相当する収入印紙を貼付し納付する
出題年度:平成22年、平成24年、平成27年、令和3年
出題例:管海官庁の窓口において、登録事項証明書の交付を申請する場合の手数料の納付方法を述べよ。
① 申請書に
② 手数料額に相当する収入印紙を貼付し納付する
書類の交付申請は「申請書」、登録・改測などの場合は「手数料納付書」という区別があるようです。
ちなみにみなさま「貼付」は何と読んでいますか?
わたしは「ちょうふ」と読んでいますが、「てんぷ」でもOKのようです。
覚えやすい方で覚えましょう!!

条文ベスト5!!
続いて、出題頻度順の条文ベスト5をご紹介します。
条数の若い順、回数の多い順です。
第4条(8回)
船舶法第4条
第四条 日本船舶ノ所有者ハ日本ニ船籍港ヲ定メ其船籍港ヲ管轄スル管海官庁ニ船舶ノ総トン数ノ測度ヲ申請スルコトヲ要ス
② 船籍港ヲ管轄スル管海官庁ハ他ノ管海官庁ニ船舶ノ総トン数ノ測度ヲ嘱託スルコトヲ得
③ 外国ニ於テ取得シタル船舶ヲ外国各港ノ間ニ於テ航行セシムルトキハ船舶所有者ハ日本ノ領事ニ其船舶ノ総トン数ノ測度ヲ申請スルコトヲ得
出題年度:平成22年、平成26年、平成27年、平成29年、平成30年、令和3年〜5年
出題例:船舶法上の船籍港の定め方について、原則を述べよ
1.日本国内であること
2.市町村の名称によること(ただし、東京都23区は東京都とすること)
3.船舶が航行できる水面に接していること
4.所有者の住所に定めること
施行細則第18条(8回)
船舶法施行細則第18条
第十八条 信号符字ハ総トン数百トン以上ノ船舶ニ之ヲ点附ス総トン数百トン未満ノ船舶ニ付テハ船舶所有者ノ申請ニ依リ信号符字ヲ点附シ又ハ取消スコトヲ得
出題年度:平成22年〜26年、平成28年、平成30年、令和3年、令和5年
出題例:信号符字を点附する船舶について述べよ。
① 総トン数100トン以上の船舶
② 総トン数100トン未満の船舶で、船舶所有者から申請のあったもの
第7条(7回)
出題年度:平成24年、平成26年、平成29年、令和元年〜4年
出題例:船舶に標示すべき事項について「船名」以外全てお答えください。
① 船籍港
② 番号(船舶番号)
③ 総トン数
④ 喫水の尺度
第20条(7回)
船舶法第20条
第二十条 第四条乃至前条ノ規定ハ総トン数二十トン未満ノ船舶及ヒ端舟其他櫓櫂ノミヲ以テ運転シ又ハ主トシテ櫓櫂ヲ以テ運転スル舟ニハ之ヲ適用セス
出題年度:平成23年、平成24年、平成26年、平成28年、平成30年、令和3年、令和4年
出題例:船舶法による総トン数の測度や登録に関する規程が適用されない船舶について全てお答えください。
① 総トン数20トン未満の船舶
② 端舟(推進機関及び帆装を有しない船舶)
③ 櫓櫂のみをもって運転する舟
④ 主として櫓櫂をもって運転する舟
施行細則第44条(7回)
船舶法施行細則第44条
第四十四条 船舶ニ標示スヘキ事項及其標示方法ハ左ノ如シ
一 船首両舷ノ外部ニ船名、船尾外部ノ見易キ場所ニ船名及船籍港名ヲ十センチメートル以上ノ漢字、平仮名、片仮名、アラビア数字、ローマ字又ハ国土交通大臣ノ指定スル記号ヲ以テ記スルコト
二 中央部船梁其他適当ノ所ニ船舶ノ番号及総トン数ヲ彫刻シ又ハ之ヲ彫刻シタル板ヲ釘著スルコト
三 船首及船尾ノ外部両側面ニ於テ喫水ヲ示ス為船底ヨリ最大喫水線以上ニ至ルマテ二十センチメートル毎ニ十センチメートルノアラビア数字ヲ以テ喫水尺度ヲ記シ数字ノ下端ハ其数字ノ表示セル喫水線ト一致セシムルコト
② 特殊ノ構造ヲ有スル為前項ノ規定ニ依リ難キ船舶ニ在リテハ当該官吏ノ相当ト認ムル方法ニ依リ前項ノ事項ヲ標示スルコトヲ得
③ 国土交通大臣必要アリト認ムルトキハ第一項ノ規定ニ拘ラス標示ノ場所ヲ指定シ又ハ標示ノ場所ノ変更ヲ命スルコトアルヘシ
出題年度:平成22年、平成23年、平成26年〜平成29年、令和2年、令和3年、令和5年
出題例1:船体に船名を標示しなければならない場所を全て述べよ。
① 船首両舷の外部
② 船尾外側の見やすい場所
出題例2:船舶に標示する船名に使用できる文字の種類について、漢字、平仮名以外を全て述べよ。
① 片仮名
② アラビア文字
③ ローマ字(アルファベットでも可)
④ 国土交通大臣の指定する記号
船舶法の過去問をみてみた感想。
船舶法の口述試験問題は、要件がいくつかあって、その中の2つとか3つを答えなさい。という問題よりは、「要件をすべて答えなさい」というような問題が多いと感じています。
船舶法はこのほかにも、第1条、第5条の2、第11条、第12条、施行細則8条などの条文が多く出題されています。
過去問に出題されている条文を中心にチェックしていってくださいね!


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