【海事代理士・過去問】令和5年_3.商法①

法令別過去問
1.次の文章は商法の条文である。___に入る適切な語句を解答欄に記入せよ。

(1)船長は、___を船内に備え置かなければならない。

【模範解答】 「属具目録(ぞくぐもくろく)」

【かってに解説】 商法710条の条文のとおりです。
第七百十条 船長は、属具目録を船内に備え置かなければならない。

【属具とは】
主物の船舶に附属して常用されるもので、独立して権利の客体となるが、船舶の従物として船舶の処分に従うもので、法令によって設備を義務付けられているものです。
例:航海用具・船灯・信号器具・気象測器など

(2)船舶共有者が次に掲げる事項を決定したときは、その決定について異議のある船舶共有者は、他の船舶共有者に対し、相当の対価で自己の持分を買い取ることを請求することができる。
一 新たな航海(船舶共有者の間で予定されていなかったものに限る。)をすること。
二 船舶の___をすること。

【模範解答】 「大修繕」

【かってに解説】 商法694条1項2号の条文のとおりです。
第六百九十四条 船舶共有者が次に掲げる事項を決定したときは、その決定について異議のある船舶共有者は、他の船舶共有者に対し、相当の対価で自己の持分を買い取ることを請求することができる。
 一 新たな航海(船舶共有者の間で予定されていなかったものに限る。)をすること。
 二 船舶の大修繕をすること。
2 前項の規定による請求をしようとする者は、同項の決定の日(当該決定に加わらなかった場合にあっては、当該決定の通知を受けた日の翌日)から三日以内に、他の船舶共有者又は船舶管理人に対してその旨の通知を発しなければならない。

(3)船長は、遅滞なく、航海に関する重要な事項を___に報告しなければならない。

【模範解答】 「船舶所有者」

【かってに解説】 商法714条の条文のとおりです。
第七百十四条 船長は、遅滞なく、航海に関する重要な事項を船舶所有者に報告しなければならない。

(4)運送人は、___の記載が事実と異なることをもって善意の所持人に対抗することができない。

【模範解答】 「船荷証券」

【かってに解説】 商法760条の条文のとおりです。
第七百六十条 運送人は、船荷証券の記載が事実と異なることをもって善意の所持人に対抗することができない。

【船荷証券(ふなにしょうけん)とは】
船荷証券(Bill of Lading:B/L)は、運送業者が貨物の受取証として荷主に交付し、荷受人が貨物を受け取る時の引換証にもなる有価証券です。船荷証券については商法757条〜768条に規定されています。

(5)船舶及び積荷等に対する共同の危険を避けるために船舶又は積荷等について処分がされたときは、当該処分(以下この章において「共同危険回避処分」という。)によって生じた損害及び費用は、___とする。

【模範解答】 「共同海損(きょうどうかいそん)」

【かってに解説】 商法808条1項の条文のとおりです。
第八百八条 船舶及び積荷等に対する共同の危険を避けるために船舶又は積荷等について処分がされたときは、当該処分(以下この章において「共同危険回避処分」という。)によって生じた損害及び費用は、共同海損とする。
2 前項の規定は、同項の危険が過失によって生じた場合における利害関係人から当該過失のある者に対する求償権の行使を妨げない。

【共同海損とは】
船舶にも積荷などにも危険が迫った場合に、共同の危険を免れるために、船舶又は積荷を犠牲にして処分したことにより生じた損害と費用のことです。


商法の中でも「海商法」は初見の方が多いのではないでしょうか。(わたしもそうでした)
海商法はポイントとなる点の絞り込みが可能だと思います。船舶の定義・登記・共同海損などの重要フレーズを理解できればよいと思います。

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