【海事代理士・過去問】令和5年_1.憲法②

1.憲法
2.日本国憲法及び判例を参照した次の(ア)〜(オ)について、正しい場合は⭕を、誤っている場合には❌を、解答欄に記入せよ。

(ア)衆議院で可決し、参議院でこれと異なつた議決をした法律案は、衆議院で出席議員の三分の一以上の多数で再び可決したときは、法律となる。

【模範回答】 「❌」

【かってに解説】 衆議院の再可決の場合は「出席議員の三分の二以上の多数」になります(憲法59条2項)。

第五十九条 法律案は、この憲法に特別の定のある場合を除いては、両議院で可決したとき法律となる。
②衆議院で可決し、参議院でこれと異なつた議決をした法律案は、衆議院で出席議員の三分の二以上の多数で再び可決したときは、法律となる。
③前項の規定は、法律の定めるところにより、衆議院が、両議院の協議会を開くことを求めることを妨げない。
④参議院が、衆議院の可決した法律案を受け取つた後、国会休会中の期間を除いて六十日以内に、議決しないときは、衆議院は、参議院がその法律案を否決したものとみなすことができる。

(イ)両議院の議員は、議院で行つた演説、討論又は表決について、院外で責任を問はれない。

【模範解答】 「⭕」

【かってに解説】 憲法51条の条文どおりです。
第五十一条 両議院の議院は、議院で行つた演説、討論又は表決について、院外で責任を問はれない。

(ウ)憲法第二十二条第二項は、外国に移住する自由を保証しているが、他方、外国へ一時旅行する自由までも含むものではないため、憲法十三条において幸福追求の権利の一部分をなすものとして保証されるとするのが判例である。

【模範解答】 「❌」

【かってに解説】
帆足計事件(最大判昭33.9.10)の判例によれば、憲法22条2項の「外国に移住」する自由には、外国へ一時旅行する自由をも含むものと解すべきであるとしている。

(エ)新聞紙に謝罪広告を掲載することを命ずる判決は、その広告の内容が単に事態の真相を告白し陳謝の意を表明する程度のものであっても、憲法第十九条に違反する。

【模範解答】 「❌」

【かってに解説】
謝罪広告事件(最大判昭31.7.4)の判例によれば、名誉の回復に適当な処分として謝罪広告の掲載を加害者に命ずることは、それが単に事態の真相を告白し陳謝の意を表明するにとどまるものであれば、代替執行の手続によって強制執行しても、加害者の倫理的な意思、良心の自由を侵害するものではないとし、憲法19条に違反しているとはしていない。

(オ)前科及び犯罪経歴(以下「前科等」という。)は人の名誉、信用に直接にかかわる事項であり、前科等のある者もこれをみだりに公開されないという法律上の保護に値する利益を有する。

【模範解答】 「⭕」

【かってに解説】
前科照会事件(最判昭56.4.14)の判例によれば、前科及び犯罪経歴(以下「前科等」という。)は人の名誉、信用に直接にかかわる事項であり、前科等のある者もこれをみだりに公開されないという法律上の保護に値する利益を有する。この場合に、市区町村長が漫然と弁護士会の照会に応じ、犯罪の種類、軽重を問わず、前科等のすべてを報告することは、公権力の違法な行使にあたる。としている。


憲法の基本的な重要判例について、ひと通り目を通しておくことをオススメします。

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